効率化の代償

同じ時間を費やすならば より多く処理し、より多く作れることが 求められるようになった。 コンピュータのデータなど 多くの処理が必要な分野では 使い勝手が良くなると思う。 ただ一方で、商品を作る世界だと 手間を掛けられなくなる。 そうなると画一的な物が増えてくる。 そういう物に囲まれると 自分もいつの間にか無機質になって しまいそうな感覚に陥りそうである。 これからの時代は個性化が必要と言われつつも 現状は相反している。 そんな折りに イル・プルー・シェル・ラ・セーヌから 業務縮小に伴う一時閉店の手紙が届いた。 ここは知る人ぞ知る拘りのあるパティスリーで 全国から菓子作りを学びに来るファンも多い。 そのような所でも縮小せざる得ない状況なのだ。 消費者が拘りのあるものを手に入れるための ハードルが更に上がったと言うこと。 もし拘ったものが欲しければ 傍観しているだけではなく、存在している内に サポートをしなければ、やがて消えていく。