白の美しさと強さ
白というと 染まりやすいイメージがあるが 今回は、白の美しさと強さを 感じる出来事があった。 先日、 相原求一朗 の軌跡展を 見に美術館へ行った時の事。 彼は人生の後半を、北海道に拠点を 置いた画家である。 黒輪郭を用いた画風から 抽象的なモダニズムとの試行錯誤 そして細やかな描写へと変化していった。 描き方は変わっても 色の使い方はそれ程変わっていない。 冬の風景画が多く どんよりとした灰色の空や雲 黒っぽい山肌や針葉樹 焦げ茶色の大地など 暗めの色が大半を占める。 その中に雪や壁、白樺など 白の美しさが際立つ。 暗い色調の中で 光を放っているように見え そのお陰で絵を重苦しく感じずに 見ることが出来たのである。